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INTERVIEW

Japanese

ヒトリエ

2014年01月号掲載

ヒトリエ

Member:wowaka (Vo/Gt) シノダ (Gt) イガラシ (Ba) ゆーまお (Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-同人流通で2012年12月にミニ・アルバム、2013年4月にEPをリリースなさって。手売りや一部店舗もしくは通販でないとアルバムが買えないという状況がとても勿体ないと思ったんですよね。同人系のショップに馴染みがないリスナーはやはり多くて、だけどヒトリエの音楽はそういう人たちの心も掴むはずだから。

ゆーまお:同人は僕らのお客さんがいちばん求めやすい場所ではあるから絶対にやるべきだと思って。ディスク・ユニオンの自主制作のコーナーに置かせてもらおうかという話も出たりはしていたんですけど、ミニ・アルバムを作っているあたりからバンドとして回転するのがとにかく速くて。でもインディー・バンドたちにあのアルバムで喧嘩は売りたかったですよね。"真似できるならやってみろ"くらいのことはしたと思ってるんで。でもそれは、これからやっていけばいいかなと思ってますね。

wowaka:(同人シーンという)限られた状況でいろんな方々に気付いていただけて。ソニーのレーベルの方やスタッフの皆さんだったり、半年かけて巻き込めるチームの土台を揃ってきたので、このタイミングで僕らを提示できるのはとても幸せなことだと思います。

-そうですね。なのでこうやってメジャーにフィールドを移してくれたことがリスナーとしてもとても嬉しいです。

wowaka:僕個人としては、お客さんと目と目を合わせてライヴをして、音源を届けて、それを家でも聴いてもらって、またライヴに来てもらって、一緒にコミュニケーションをする――そういう近い関係を、ものすごい規模感でやりたいんですよ。そういう直接的なやり取りを何十万人と広げていきたい。それをやるためには......どうしてもそういう土壌にいかなきゃいけない。じゃあそういう土壌で勝負しようと腹を括りました。個々にこういう活動の下地があって、4人で自主制作でアルバムを出してメジャーに行く。それで更に地に足の着いたかっこいい音楽をやるという意味で、自分にとっては新しいことをやっている感覚もあって。音楽、ライヴ、演奏、歌をかっこよく届ける......それを他がやっていない規模や角度で表していきたくて、自分たちのものとして世の中に提示していきたいなと思っているときに、自主レーベルを用意していただけるという話になって。それを信じて乗っかってやっていくのがいちばん面白いなと思ったので自主レーベル"非日常レコーズ"を立ち上げることになりました。単純に"こういうかっこいいバンドがいるよ""活動も出す音源も新しくてかっこいいものをやっている"というのを示したかった。そこから遡ってみて、こういう文脈のもと始まったんだ、こういう世界があるんだということに気付いてもらえたらいいと思いますね。

-「センスレス・ワンダー」のテーマが自問自答になったのはメジャー・デビューで環境が変わることも理由のひとつでしょうか?

wowaka:あー、意識的にそういうテーマにしたわけではなくて、どっちかというと自分の頭のなかにある根源的なものというか、自分が表現するならここだという原点に立ち返った。音楽体験の原点に立ち戻ってバンドを始めたこととも関係する話で......そういう意味では意識してるんですけど、これまでとは違うフェーズで挨拶代わりの1曲として、自分の根本にある考え方やテーマをいちばんキャッチーな形で出すのが、いちばん気持ちいいし正しいことだと思って。

-この曲に限らず、「さらってほしいの」も「darasta」も自問自答がテーマになっているのかなと。

wowaka:そうですね。僕は曲ごとに大きなテーマを設定するんですけど、そのテーマの奥にある、深層心理や考え方が、この3曲はシングルという括りでもあるから特に強く表れているんじゃないかな。

-この3曲は、もともとヒトリエが持っている"少女観"というものが自問自答と融合している気がしたんです。いままで"女の子"という存在は、遠いものとして描かれていたけれど、今回はその女の子が自分を映す鏡のような存在になっていると思ったんですよね。

wowaka:なるほどなるほど。バンド活動を1年くらいやっていくにつれて、自然に自分がそういうモードに移行しているのかもしれない。VOCALOIDの話も含めて、僕は自分の頭のなかにいる女の子を設定して歌詞や曲を作るんです。もともとそこに自分が重なっている感覚はあったんですけど、そこを客観視して表現するというよりは、一体化してその女の子が喋ることを僕が喋る......そういう一致度が増している気がしますね。