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INTERVIEW

Overseas

BASTILLE

BASTILLE

Member:Dan Smith (Vo/Key/他)  Kyle Simmons (Key)  William Farquarson (Ba)  Chris ‘Woody’ Wood (Dr)

Interviewer:山口 智男

ロンドンの4人組、BASTILLEがSUMMER SONIC 2013に出演するため初来日を実現させた。アンセミックなシンセ・ポップが大歓迎され、デビュー・アルバムの『Bad Blood』はいきなり全英No.1の大ヒット。現在"2013年のUKシーン最大の成功"と謳われる彼らはDan Smithのソロ・プロジェクトがその後、バンドに発展。メンバー4人が顔を揃えた今回のインタビューでは、BASTILLEの名の下、現在のメンバーが集まったいきさつやメンバーそれぞれの音楽的なバックグラウンドについて尋ねてみた。

-デビュー・アルバムの『Bad Blood』は全英No.1ヒットになりましたが、デビューしていきなり大成功を収めたことについては、どんなふうに受け止めていますか?

Dan(以下D):うれしいサプライズだったよ。だって、こんなに成功するなんて予想もしていなかったからね。

Chris(以下C):でも、実際はバンドを結成して3年、地道に活動しながら徐々に成功に近づいていったんだ。決して一夜にして、これだけの成功を収めたわけじゃない。

D:そうだね。今の状況を、徐々に作り上げていったという気持ちはあるね。アルバムの前にEPもリリースしたし、ミックス・テープもリリースしたしね。シングルだって徐々にチャートを上がっていったんだ。ツアーだってたくさんやってきた。その結果としてのデビュー・アルバムの全英No.1だと思う。

C:とか何とか言いながら、正直、びっくりだけどね(笑)。

D:何しろレーベルのスタッフも驚いていたぐらいだからね。

-そもそも、バンド結成以前、Danが自分のベッドルームで作った曲をネットにアップした時っていうのは、音楽の世界でキャリアを築きたいとか成功したいとかという願望はあったんですか?

Kyle(以下K):いや、その頃はまだ、Danは文学を学んでいる大学生だったんだ。趣味で音楽をやっていたんだよな?

D:そうだね。音楽はずっと作ってきていたけど、それを職業にしようと考えたことはなかったな。ただ楽しいからって理由でやっていたんだ。でも、バンドを結成してからは真剣にやりたいと思うようになった。成功するとか成功しないとかは別として、ずっとやっていきたいと考えていたよ。正直、僕自身はそれほど上昇志向があるわけじゃない(苦笑)。バンドを続けていきたいとは考えていたけど、まさかこんなふうにイギリスから外に出ることになるなんて考えてもいなかった。もちろん、今の状況はラッキーかつハッピーだと思う。

-この4人はどんなふうに集まったんですか? 

D:ご存知のとおり、最初は1人で曲を作って、ネットにアップしていたんだけど、それじゃ物足りないと感じるようになって、大学を卒業してロンドンに戻ってきたとき、バンドとして活動していこうと思ったんだ。ChrisとWill(William)とは大学時代から一緒にやっていた。だから、バンドを結成したと言うよりは自然に、この形になったんだ。Kyleは友人の紹介だったんだけど、説得してメンバーになってもらうまでちょっと時間がかかった(笑)。この顔ぶれが揃ったのは2010年の夏ぐらいだったね。

-4人の音楽的なバックグラウンドは似ているんですか?

William(以下W):全然違うよ。唯一の共通点は、Dr.Dreなんだ(笑)。

D:最初のツアーに出たとき、お金がなかったから友人の親が持っていたヴァンを借りたんだ。そこに荷物を全部積んで、自分たちで運転したんだけど、その中でいつも聴いていたのがDr.Dreのアルバムだった。あのツアーでは、疲れきった時にはただひたすらDr.Dreを聴いていたね(笑)。

-みなさんそれぞれにいろいろな音楽を聴くと思うんですけど、これが自分の音楽的なバックボーンだっていうのを、それぞれに教えてもらってもいいですか? さすがにDr.Dreだけじゃ読者もみなさんのことを理解できないと思うんで(笑)。

C:俺はバンドの中で1番、ロック寄りの人間だな。まぁ、ドラマーだからそこはやっぱりね(笑)。MUSEとかQUEENS OF THE STONE AGEは大好きだよ。特にMUSEは同郷ってこともあるしね。その他にもJames Brown、Jimi Hendrix、それにBritney Spearsも好きだよ(笑)。

D:『Bad Blood』を作りはじめた時はYEASAYERとか、VAMPIRE WEEKENDとかGRIZZLY BEARとかブルックリンのインディー・バンドを聴いていた。子供の頃はSimon & Garfunkleとか、THE BEACH BOYSとか、ハーモニーのあるビッグ・ソングが好きだった。両親がそういう音楽を聴いていたんだ。もちろん、ヒップホップ、エレクトロニック・ミュージックもいろいろ聴いてきたよ。

K:ヒップホップとかUKガラージとかかな。Chrisとは逆にエレクトロニックなサウンドがバンドの中で1番好きだと思う。若い頃はアーバン・ソウルとかアンダーグラウンド・ソウルとか、グライムなんかも聴いていたよ。James BlakeとかHudson Mohawkeとかが好きだね。

W:ベースを弾きはじめたきっけかはパンクだった(笑)。パンクはそんなに長い間、聴いていたわけじゃないよ。その後、Jimi HendrixとかVan Morrisonとかちょっと古いものを聴くようになった。それからジャズも聴きはじめた。そしてDr.Dreに辿りついたんだ(笑)。

C:な、全然バラバラだろ(笑)?