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INTERVIEW

Overseas

TWO DOOR CINEMA CLUB

2012年09月号掲載

TWO DOOR CINEMA CLUB

Member:Alex Trimble (Vo/Gt/Syn)

Interviewer:松永 尚久

前作『Tourist History』で日本でも人気のフランスのレーベル“Kitsune”の日本でのレーベル“Kitsune Japon”から第1弾アーティストとしてセンセーショナルなデビューを果たしたTWO DOOR CINEMA CLUBが2年ぶりにニュー・アルバムをリリース。R.E.M.などを手がけたことでも知られるJacknife Leeをプロデューサーに迎え制作された今作についてAlexからの声が届いた。

-ついに2ndアルバム『Beacon』が完成しました。このアルバムは、いつ頃から構想していたもの?どういうアルバムを作りたいと思って、当初は取り組んだのでしょう?

あまりプランはしなかったんだ。2010年の9月に1週間休みがあったんだけど、その1週間でスタジオに入って1曲書いたんだ。それがアルバムにも収録されている「Hand Shake」っていう曲だったんだ。それで、その次の年には3~4曲位書いたかな。やっと去年の9月にツアーを終えて、その後に共同生活を始めたんだ。その時からお互いのアイディアを交換するようになって、数ヶ月間は音楽を作ることをお互い楽しみだけの期間にしたんだ。特に目的も制限も決めず、1作目同様に、音楽を作ることを楽しみ時間にしたかったんだ。それでそれを続けていくうちに、お互いがハッピーになれるような作品が自然にできちゃったんだよね。

-今回はプロデューサーにJacknife Leeを起用しました。その理由を教えて。また、彼とはどういう作業を?その作業はエキサイティングなものだった?

彼と仕事をすることに関して、みんなすごくエキサイティングな気持ちだったよ。みんな彼の大ファンで、彼の携わった作品で大好きな作品がいっぱいあって。彼はビッグ・アーティストからインディー・アーティストまで手掛けている素晴らしい人なんだよね。僕が初めて彼の名前を知ったのはSNOW PATROLのアルバムだったんだけど、R.E.M.やBLOC PARTYの作品にも携わってることを知ったんだよね。彼はすごい広範囲のアーティストと仕事していて、僕たちはアルバム自体を広範囲にしたかったから、すごく適切な人な感じがしたんだよね。だから最初のコンタクトは、僕からメールをしたんだ。そしたら、すぐに僕たちのやっていることに興味をもってくれたんだよね。だから、そこからはすごくスムーズに進んで、気づいたら僕たちは飛行機に乗ってLAに向かってたよ。一緒に仕事をしてみて、本当に素晴らしい人だった。

-前作との違いは?もしくは、今回はバンドのどういう部分を聴かせたいという思いはあった?

一番の違いは、アルバム通してずっとアップ・テンポじゃないことかな。ファースト・アルバムはすごくアップ・ビートなダンス・アルバムだったんだけど、今作は、スローな部分もあるんだよね。アルバムの中で、立ち止まって聴ける部分っていうのを作りたかったんだよね。前作は一枚通して踊り続けるっていう感じだったけど、今作は立ち止まって視聴するっていう場面もあって。そのおかげでより深い作品になった気がする。

-今回、新たに取り入れたことはある?例えば楽器とか?また作り方のプロセスが違うとか。あったら、どの曲のどういう部分に新しさが反映されているのかも教えて。

前作と大きく違うのは、今作は生ドラムでレコーディングを行ってるんだよね。ファースト・アルバムは、ラップトップやドラム・マシーンを使ってビートを全てプログラミングしてレコーディングをしたんだけど、ドラマーのBenがメンバーになってから少し見かたが変わった気がするんだ。Benが入ってからだいたい2年位経つんだけど、今作は前作と違いをつけたかった。でも残念ながらBenがLAには来れなくて、レコーディングでは僕がドラムを叩いたんだよね。新たなチャレンジだったけど、すごく楽しかった。それから、今回は時間がたくさんあったから、いろいろ冒険してみたんだよね。Jacknifeはたくさんギターを持っていたから、いろんなギターを試してみたり。いろんなアンプやエフェクトを試してみたり。バンド始めた頃は、お金もなかったし、ギターもそれぞれ1本ずつしか持ってなかったから、前作は1つのギター・サウンドしかなかったけど、今作ではいろんなギターを試して、いい音を探したんだよね。それから、実は僕はしばらくギターをやめた時期があったんだ。ピアノとキーボードに興味を持ち始めちゃってね。だから今作の多くはピアノで作ったんだよね。