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INTERVIEW

Overseas

FUN.

2012年08月号掲載

FUN.

Member:Nate Ruess (Vo) Jack Antonoff (Gt) Andrew Dost (Gt&Ba&Piano)

Interviewer:沖 さやこ

メジャー・デビュー・シングル『We Are Young』がUSシングル・チャート6週連続1位(UKでも1位)を記録し、YouTube再生回数1億回を突破するという、2012年を代表するヒット・ソングを産み出したFUN.。2ndアルバム『Some Nights』もヒットを記録し、ここ日本でもようやく国内盤が7月11日にリリースされた。Skream!は7月21日に開催された渋谷duo music exchange公演のため来日した彼らを直撃。アルバムについては勿論、爆発的ヒットに対する率直な思いなどをメンバー全員に訊いた。

-取材ラッシュだと思いますが、日本を満喫なさっていますか?

Nate Ruess(以下N):日本には3日前に大阪から入ったんだけど、東京は夕べ来たよ。時差ぼけが大変だ(笑)。でも昨日やっとまともな時間に寝て、今朝もまともな時間に起きることができたから、やっと休めたって感じだね。ちなみに昨日は京都に行ったんだけど、街の中の周りを見てるだけでも建物が凄いなぁと思ったよ。でも時間があんまりなかったのと、食べることが好きだから、そっちに重きを置いちゃってあんまり観光できなかったんだ(笑)。でも凄く日本のカルチャーを楽しんでるよ。疲れてるからホテルから出たくないなぁって気持ちもあるけど、こうやって出てきてインタヴューを受けるだけでも、会う人々を通してカルチャーって見えてくるから楽しいね。

-アルバム『Some Nights』の大ヒットおめでとうございます。『We Are Young』は現在もビルボードのシングル・チャートで高ランクをキープしてらっしゃいますけど、このヒットを皆さんはどうお考えですか?

N:本当に長いこと残ってるよね(笑)! 僕らはこのバンドをやる前からプロのミュージシャンとして12年くらい活動してきてるから、やっとここに来て自分たちの曲が上位にチャート・インしている状況に凄く違和感もあるよ。いっつもトップ・チャートにいる人っているじゃない?その人たちってなんで平気でいられるんだろうなって思うくらい(笑)。それだけ僕らはびっくりしてるし、大興奮状態だよ。

Jack Antonoff(以下J):本当にそうだよ。例えばGREEN DAYみたいにビッグなバンドは自分のアルバムがチャートの上位にいたって当たり前だと思うのかもしれないけど、僕らにとってはまったく新しい経験だからね。僕らのようなある意味負け犬的存在のバンドが作ったささやかなアルバムが、チャートにパッと出て、ちょっと落ちて、また戻ってっていうのを上位で繰り返してる状況を見てると"こういうこともあるんだなぁ"って感じだね。でもみんなもそう思ってるんじゃないかな(笑)。

-ヒットの理由をご自分たちはどう分析なさっていますか?

N:そういうこともある程度考えたりはするけど......でも、結局のところ行き着くのはタイミングってことだと思うんだよね。自分たちが適した場所に適した時期にいて、自分たちが自信を持って音楽を作って、自分自身が興奮できるアルバムを完成させた。そのタイミングでみんなに見つけてもらえたっていうのは凄くラッキーなことだと思うよ。でも全ては偶発的なもので、成功の方程式みたいなものはないんじゃないかな。

-なるほど。『Some Nights』はKanye WestやAlicia Keysらを手がけているJeff Bhaskerをプロデューサーに招いているのもあってか、音の作り方がヒップホップ的だなと思いました。

Andrew Dost(以下A):それが彼と組んでみようと思った主な理由のひとつだからね。ああいうサウンドを作れる人だっていうのが分かっていたっていうのもあるけど......彼はKanye Westのここ最近の2枚のアルバム『808's & Heartbreak』『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』に関わっている人なんだ。あの作品は僕らに直接的な影響を与えた作品なんだよね。そういう作品を作っている人とタッグを組んで、JeffがKanyeと作った音をただただ再現したわけではなくチームとして新しいものを作ることが出来たから本当に嬉しいよ。やっぱり実際一緒に制作してみて実感したんだけど、Jeffって物凄く技量の幅が広い人なんだよね。いろいろな面においてエキスパートって言える人なんだ。直接自分たちが影響を受けた音を作った人と間近に仕事が出来たのは本当に嬉しいことだよ。