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INTERVIEW

Japanese

THE BACK HORN

THE BACK HORN

メンバー:山田将司 (Vo) 菅波栄純 (Gu) 岡峰光舟 (Ba) 松田晋二 (Dr)

インタビュアー:Mio Yamada

さまざまな形で“生と死”という壮大なテーマと向き合ってきたTHE BACK HORN。2011年3月11日に発生した東日本大震災を境に、より濃厚な“命”、そして“音楽”と向き合うことになった。しかし、決して立ち止まることなく音楽への信頼を勝ち得た彼らは、これまで以上の激しさと柔らかさを持って、他者を鼓舞しようとしている。魂から震える叫びは新たな光を見出し、強烈な星「シリウス」となって、過酷な運命のなか鮮やかに未来を照らし出す。

――3月7日にリリースされるシングル「シリウス」ですが、1月にUSTREAMでPVをフル公開しましたよね。最初、UST配信は意外だったんですが、THE BACK HORNというバンドの聴き手との近さを考えると、すごく自然なアクションに思えて。なぜ、情報公開の場にUSTを選択したのでしょうか?

松田晋二:一番最初に自分たちの口で説明することは、いいやり方だなと思っていて。テレビ中継だったりメディアはいろいろあるけど、“こういう曲ができました““こんな想いでした”ということを、ちょっとでも自分たちの口から伝えられればいいなと思ったんです。実は『アサイラム』を出したときにも、“こういう番組をやってみたらどうか”っていうスタッフの提案もあって、自分たちの言葉で思いを伝えるっていうことがすごくいいなっていうのがあったので。“こういう感じで俺たち動きますよ”という宣言として伝えられることも魅力だと思います。ウェブ、インターネットとの付き合い方は、いろんな局面でやり方が生まれてくると思うんですよね。伝えたいものや見てもらいたいものと合致するうまいやり方を選んで、吟味している感じはありますね。

――今回はPVもメンバー以外の女子高生がひたすら走っていたり、アニメーションを取り入れたり、新鮮な試みが多いですよね。

菅波栄純:PVは毎回、監督とのセッション性が高くて。こっちのイメージはすごくあるんだけど、映像にしてくれる人の意見も面白いと思うので、取り入れたりするんですよ。今回は最初、どういう形になるのか想像がつかなくて。アニメーションが入ると曲の持っている生々しさが薄まるんじゃないかなと思ったんだけど、自分たちの想像していなかった異物が入ってくることで、演奏しているシーンとの対比で生々しく見えたんです。自分たちだけだと世界観に閉ざしがちになってしまうけれど、外から見た意見とセッションしてみると、思いがけない自分たちを見つけ出してもらえる。

――東日本大震災の直後にデジタル配信した「世界中に花束を」から、約1年経っての新作ですが、現在の心境は?

菅波:『シリウス』の4曲は制作時期もかなりバラバラだけど、「シリウス」は昨年の5月くらいからつくりはじめて制作期間がかなり長かった。ツアーやライヴで演っていたりもしたけど、やっと形にして出せるんだなっていう気持ちが大きいですね。

――5月からどのくらいの期間、制作にあたっていたんですか?

菅波:歌詞が最終的なところまで決まったのっていつだっけ?

山田将司:9月くらい?

菅波:「シリウス」は震災を受けて出てきた曲なんです。最初の段階で結構な部分ができていたんですけど、4カ月っていう期間は、“歌詞を書く”っていうことに対しても考えさせられた時期で。“自分たちが音楽でできることがあるのかな”とか、歌詞を書くことの意味とか、曲をつくることの意味とか、ネガティヴな無力感からスタートしたんです。だけど、そのときにできていた歌詞が、自分たちのなかでこの曲の完成形じゃないと感じていて。何が足りないのかわからないけれど、ライヴで「世界中に花束を」を繰り返すうちに、無力感や焦りとかのリアルな言葉だけじゃなくて、もう一歩踏み込んだ心意気や“パワーをもらった”と思ってもらえるようなことを書こうと思ったんです。自分たちが音楽をやっていくことに対する覚悟、腹をくくってやっていく過程とリンクしているところもある。自分たちの思いだけではなくて、俺らが無意識に感じている誰かの喜びや悲しみを、自分たちのフィルターを通して歌にして残していくことが、すごく意味のあることに思えてきたんです。今すぐ誰かが聴いてくれなかったとしても、10年後に聴いてくれたときに蘇る感情があったり、新たに感じる前向きさがあったり、音楽はそういうことを起こすことができると思って。自分たちや音楽のことを信じられるようになって、今の命がある限り、自分たちにできることを探し続けたい。誰だって誰かとつながっているんだと思います。