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INTERVIEW

Japanese

ASIAN KUNG-FU GENERATION

2009年07月号掲載

ASIAN KUNG-FU GENERATION

ASIAN KUNG-FU GENERATION

Official Site

メンバー:後藤 正文(Vo/Gt) 山田 貴洋(B/Vo) 伊地知 潔(Dr) 喜多 建介(Gt/Vo)

インタビュアー:佐々木 健治

ASIAN KUNG-FU GENERATION主催の『NANO-MUGEN FES.2009』が、7月19日、20日に横浜アリーナで開催される。バンド自身がこうしたフェスを主催し、定着させるということ自体、あまりないことだし、それは特筆すべきことだと思う。「洋楽、邦楽という垣根をどうやって越えていくか」。それは、一つのテーマであると同時に、ジレンマにもなりえる。ASIAN KUNG-FU GENERATIONというバンドの独特の立ち位置とも関わってくる問題だろうし、バンド主催だからこその、他のフェスとはまた別種の難しさも伴うはずだ。その試みに挑みながら、着実に前進していく『NANO-MUGEN FES.』について、出演アーティストや、コンピ収録の新曲「夜のコール」について、たっぷりとお話を伺った。

-今回は、NANO-MUGEN FES.についてのお話を中心にお伺いしたいのですが。NANO-MUGEN FES.自体が、凄く独特なイベントだと思います。バンド主催で、これだけ巨大化しているというものは、ほとんどないですよね。石野卓球さんがWIREを主催しているとか、それくらいしか思い浮かばないレベルのものになっているというか。そもそも、NANO-MUGEN FESを始めた時に、こういう状況は、イメージはしていましたか?

後藤:いや、こんなに大きくなるとは思ってないですよね。最初は、新宿ロフトとかから始めているし、いつかは大きいところでやれるイベントになったらいいねとは思っていたけど。まあ、転機って言えば、ASHが、初めて横浜アリーナでやった時に出てくれたのは、大きかったとは自分では思いますけどね。

-ASHは、どういう経緯で出演が決まったんですか?

後藤:その頃、雑誌で対談をして、意気投合したというか、普通に、くだらない話で盛り上がったりして、いい雰囲気で対談が終って、その後、やりましょうという話になったら、快く出てくれたので。そこから広がるところもあったし、THE RENTALSとかもその流れでTHE RENTALSも、どんなフェスなのかとか思っていたと思うんだけど。ASHのTimに電話をしたって言ってたもんね。

-どういうイベントなのか、そこで確認をしてから、決まった、と?

後藤:うん。そう、それは凄いなと思うけど、僕らの力じゃないからね。自分達のスタッフのブッキング力も凄いとは思ったけど。でも、こうして形になってきたというか。(NANO- MUGEN FESの)コンピを出すというのも、海外のアーティストが参加するということでは、まあ、普通のフェスに出るよりは、セールスポイントではあると思うんですよ。リリースがあって、どれくらいかは分からないけれど、確実に何万人かの手には渡るわけだから。それが大きかったりするのかなとも思うけど。

-フェスとコンピとが連動している?

後藤:そうそう。それは他のフェスにはないことなんじゃないかと思うんですけど。

-フェスとして、成長をしてきて、今、手ごたえみたいなものは、しっかりとありますか?

後藤:どうなんでしょうね。正直、立ち位置としては、一番難しいところにいると思いますよ。やっぱり、洋楽のフェスも、SUMMER SONIC、FUJI ROCKと大きいのがあって、僕達も出たり、行ったりして楽しんだりするんだけど。それよりは、片足は完全にJ-POPというか、J-ROCKというのか、日本人のロックというか、そこに片足を置いていて、軸はその真ん中にあるわけだから。そこを滞留させるのが凄く難しいですよね。

-洋楽のファンと、邦楽のファンをリンクさせるというか。

後藤:そうそう。僕ら自体もそうだけど、どっちも聴くって人も、やっぱり、たくさんいるとは思うんだけど、まあ、ある種の分断点っていうのは、いつの時代もあるし。洋楽だけしか聴かない人もいれば、邦楽だけしか聴かない人もいるし。そういう人達を別に否定するわけじゃないんだけど、なるべく、そこが混ざり合うといいかなというのが、僕達が思っていることで。それをやろうとすると、どっちからも・・・何て言うんだろ、気に食わないとか言われることもあるのかもしれないしね。洋楽ファンからしたら、MANIC STREET PREACHERSを呼んでくれても、フジで観たいよって人もいるのかもしれないし。

-それは、聞きたかったことの一つだったんですけど、ASIAN KUNG-FU GENERATIONは、そういう意味では、洋楽、邦楽どちらのリスナーからも受け入れられているバンドと言っていいと思うんです。ただ、MANIC STREET PREACHERSが一番分かりやすい例だと思うんですけど、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのファン、特に、邦楽メインで聴いているような若いファンの子が、MANIC STREET PREACHERSを聴くかというと、正直、聴いていないだろうとも思うんです。その、ギリギリのポイントに挑戦しているというか。そこをリンクさせるのが、凄く難しいんじゃないかなって、思ったんですよね。

後藤:いいものであるという自信は、もちろん、こっち側にはあるんだけど、MANIC STREET PREACHERSは素晴らしいバンドだし、僕らも大ファンだけど、その辺はどうなんだろうっていうのは、難しいですよ。今、中学生の子に、いきなり、MANIC STREET PREACHERSの「The Holy Bible」を聴けって言っても、辿り着かないだろうし。でも、その入り口には確実になるだろうし、いつか辿り着いてくれたらいいなと思うし。まあ、実際に観ればいいなと思うだろうしね。うん。そういう思いはある。去年のSTEREOPHONICSとかもそうだと思うし。逆に、特に、ああいう、渋いって言うと悪いんだけど、僕らが青春時代に聴いたUKロックのファンって、あんまり邦楽を聴かない人が実は多いから。それは、僕達が前座で出ても思うんだ。