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SUMMER SONIC

2011年07月号掲載

SUMMER SONIC

■Skream!的 SUMMER SONIC ARCHIVE

田舎に出て音楽と自然を一緒に楽しもうというロック・フェスティバルが増える中、より気軽に、より充実したフェスティバルを体験できる<都市型フェスティバル>を――。今からさかのぼること11年前、<SUMMER SONIC>はそんな言葉とともに歴史をスタートさせたフェスティバルだ。世界中の最新の音楽や伝説的ミュージシャンを、より多くの音楽ファンへ広く紹介する貴重な場として、日本のミュージック・シーンになくてはならいものとなったサマソニ。その功績をたどるとともに、今年のサマソニに新風を吹き込む新世代アクトを紹介しよう!


■SUMMER SONICの歴史ダイジェスト

国内外有名アーティストのライヴを企画制作するプロモーター、クリエイティヴマン・プロダクションの10周年を記念して2000年から始まった〈SUMMER SONIC〉。現在の開催会場はQVCマリンフィールド(旧・千葉マリンスタジアム)&幕張メッセだが、イベント・スタート当初の会場は富士急ハイランドだった。出演アクトで印象的だったのは初日がJames Brown、今年復活を果たしたTHE JON SPENCER BLUES EXPLOSION。今やどのフェスでもヘッドライナー級の扱いを受けるMUSEは、なんと当時はSTAGE-1のトップ・バッターだった。2日目もGREEN DAY、WEEZERと大物が並ぶ。それだけを取り上げても魅力的なラインナップだが、注目なのがSTAGE-2。TAHITI 80、SIGUR ROSに並びデビュー当時のCOLDPLAYの名前が。MUSEの件しかり、しっかりと大物を押さえながら新人をしっかりとフックアップしている。そのアーティストが世界的にビッグになっていったことから、SUMMER SONIC先見の明恐るべしと言った所だろう。そして、その姿勢は2011年になった今も変わっていない。 より気軽にアクセスしやすい都市型フェスとして始まった〈SUMMER SONIC〉は年月を重ね、今や日本のフェスを代表するまでになった。FUJI ROCK FESTIVALが世界最大規模を誇るイギリスのGlastonbury Festivalをモデルに始まったと言われるが、サマソニは東京、大阪と両会場に同じ出演者が日にちをずらして出演する開催形態やアクセスの良さからReading and Leeds Festivalがモデルだと言われている。 フェスはやはり大自然の中で、と思う人も中にはいるのかもしれない。しかしサマソニには、快適さを上回る楽しさや仕掛けが詰まっている。サマソニはただのショウケースなどではけしてないのだ。 2001年からは前述のQVCマリンフィールド(旧・千葉マリンスタジアム)&幕張メッセへ会場を変更、それに伴い出演者も増えていく。2002年には伝説的ハード・ロック・バンドGUNS N' ROSESが登場。この頃からだろう、サマソニが伝説的なアーティストの復活の場としても注目を集めていくのは。05年のTHE LA’Sや08年のSEX PISTOLS、09年のTHE SPECIALSなどなど……。今年で言うとP.i.Lになるのだろうか。そして、転換期といえるのがRADIOHEADとBLURをヘッドラインに迎えた2003年。初のチケット完売、そしてRADIOHEADの圧倒的なパフォーマンス。日本にもフェスが定着して来たのもこの頃から。その後もフェスのトップ・ランナーとしてサマソニは進化を遂げていく。ステージの増加に伴い2004年にはBEACH STAGEも登場、07年にはTHE BLACK EYED PEASがヘッドライナーを務めるなど音楽的にも幅を広げていく。 今年で開催12年を迎えるサマソニ、まだまだ書ききれない事ばかりだが今年のことも少しばかり書いておこう。RED HOT CHILI PEPPERSとTHE STROKES、そしてBEADY EYEと今年も非常に強力なラインナップだ。“Skream!”的には金曜日に行われる〈SONICMANIA〉のラインナップも見逃せないところだ。今年も濃密な2日間になることだろう。(遠藤 孝行)




太陽が照りつけるスタジアム、逆に寒いくらいにヒンヤリとして快適なインドア・ステージ、開放感いっぱいのビーチ・ステージ。夏の風物詩としてもう定番化しているSUMMER SONICが、アクセスの良さから初めて行くフェスはサマソニだったって方も多いでしょう。僕も海外のバンドを初めて観たのはこのSUMMER SONICでした。一番印象に残っているのは2003年のRADIOHEAD、この時は正直彼らが観たくて言った様なものだった。そして、まさかの、アンコールでの「Creep」……。彼らはライヴ・バンドなんだなと実感したのもまさにこのとき、個人的にはタイミングから何から強烈に残ってます。強烈だったと言えば、06年のDAFT PUNKも。巨大ピラミッドでの登場から、代表曲を次々にカット・アップさせていくライヴ・アレンジもとにかく素晴らしかった。最近で一番印象に残っているのは09年のTHE HORRORS。登場しただけでため息が出る様な、その佇まい。1stアルバムからの楽曲をほぼ封印し、2ndアルバムのダークで甘美な世界感を描き出したステージは圧巻でした。今年もまた新たな発見、そして忘れられない素敵な思い出を皆さんに届けてくれることでしょう。(遠藤 孝行)

私のサマソニといえば、SLIPKNOTでモッシュしまくるという愚かな記録から始まっているので、今回は、最も“馬鹿になった”我が思い出の名場面をご紹介することとします。最初から最後まで昇天するほど踊った、07年のKASABIAN。Tom Meighanの力強いパフォーマンスが圧巻で、俺様オーラで会場を統率していく豪快な姿はまさにロックンロールそのもの。スタジアムを支配したあのグルーヴは、今なお忘れ得ない迫力でした。同じく汗と歓喜にまみれた思い出として深く刻まれているのが、同年のKLAXONS。当時最もホットだったニュー・レイヴ旋風の立役者の登場とくれば、もう……ハイなテンションとけたたましい音とが入り乱れ……狂喜乱舞。普段とは違った新鮮なシチュエーションでライヴを楽しめるというのも、フェスの醍醐味。06年に観たBEACH CRUSADERS IS GOOD (BEAT CRUSADERS ×YOUR SONG IS GOOD)は、ビーチ・サイドで砂にまみれて踊る解放感が最高でした。勿論、沢山のドラマが生まれ、多くの感動をくれるのが夏フェス。だが、日常から解放され、踊る阿呆になることもまた、超重要事項なのです!(島根 希実)




昨年、数多くの夏フェスを制覇したThe Mirraz が遂にサマソニ初出演とくれば、まずはもう“とりあえず、一発やらかして欲しい”の一言に尽きる。なぜならば、大袈裟ではなく、The Mirrazこそ、現在最も攻撃的で、最も率直に言葉を放ち、最も愚直な愛を持ったストリート発進のバンドであるからだ。08年にその存在を東京の地下より掘り起こされると、アクモンのパクリだのなんだのと叩かれたり絶賛されたり、当人も開き直ったり(?)しながらも、その後の2年間あまりで見事その人気を確立してみせた彼ら。それというのは、リリースの度に、新たな問題定義や憤りを吐き続け、攻撃の手を休めない痛快な存在感と、ストリートと時代を捉える確かな目。そして、その不器用な愛がものすごい速さでフロアに浸透していったことにある。間違いなく邦ロックの最前線をいくこのバンドは、果たしてどれほどスリリングなステージを見せてくれるのか。はたまた現在公開されているシングル「観覧車に乗る君が夜景に照らされてるうちは」のごとく、全て削ぎ落としたシンプルなロック・ナンバーでストレートな愛を鳴らすのか。これはもう、開けてみてのお楽しみでしょう。(島根 希実)



今年の1月に行われた4AD eveningという饗宴、覚えておいでだろうか。現実離れしたこのイベントで夢のようなパフォーマンスを披露したDEERHUNTERが、SUMMER SONICで今年2度目の来日を果たす。10年前にアメリカで結成されたDEERHUNTERは、メンバーや近しい友人など様々な“死”と隣り合わせに歩いてきた。押し潰されそうになりながらも、“死”を通過してもたらされた音を媒介として、現実と夢の間を往来してきた。『Turn It Up Faggot』(2005)『Cryptograms』(2007)と、内側に深く深く潜りながらも遠くから見詰めているようなサウンドに如実に表れている。その後、毒々しくて美味なARIEL PINK'S HAUNTED GRAFFITIら個性派ぞろいの4ADへ母体フィールドを移し、『Microcastle』(2008)を作り上げた。昨年リリースした『Halcyon Digest』は、前3作を良い意味で踏み倒した。表面を覆う繊細な浮遊感に気を取られると、核にあるち密さを見過ごしてしまう。しかし目を凝らして耳をすませば、すぐ傍まで迫った狂気を見ることができる。具体的な像は結ばずに抽象的な記号が形を変え続ける夢。言葉で理解するのではなく、体感しなければいけないものがある。夏の暑さが、DEERHUNTERという狂気に満ちた幻想を加速させることは間違いない。(山田 美央)


【SUMMER SONIC 2011】
■東京
2011年8月13日(土)、14日(日)QVCマリンフィールド(旧 千葉マリンスタジアム)&幕張メッセ
■大阪
2011年8月13日(土)、14日(日)舞洲サマーソニック大阪特設会場
■SONIC MANIA (ソニックマニア)
サマソニ前夜を彩る空前絶後のオールナイトイベント開催!
2011年8月12日(金)幕張メッセ

▼SUMMER SONIC 2011オフィシャルサイト
http://www.summersonic.com/2011/

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