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DISC REVIEW

Overseas

2018年02月号掲載

Always Ascending

FRANZ FERDINAND

『Always Ascending』

Release Date : 2018-02-09
Label : Hostess Entertainment

英国紳士的なシニシズムとユーモア、00年代初期のダンス・ロックを象徴するFFによる約4年半ぶりのアルバム。タイトル・チューンが先行配信され、白昼夢的なサウンドスケープと微妙な90年代のテクノ/ハウス的なビートの融合に驚かされたが、バンドが"過去のFRANZは忘れてほしい"というほど別物になったわけじゃないことがアルバムで明確になった。というのも基本にはミニマムなポスト・パンク的なビートがどの曲にも存在し、そこにエキゾティシズムを掛け合わせた「Lazy Boy」、エコーがかかったサイケデリックなオルガンが特徴的な「Finally」など、上モノにはエレクトロを通過した浮遊感やサイケ感がある。派手に踊らせるアルバムではないが、英国ならではの陰とオペラ風な物語性は健在なのだ。(石角 友香)


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Hits To The Head

ここ日本でも絶大な支持を得ているロック・バンド FRANZ FERDINANDが、キャリア初のベスト・アルバムをリリースした。ベスト盤というと、コアなファンからは軽視されがちだが、これは結成20年を越え、多くの世界的ヒット曲を持つ彼らの軌跡を次世代へと繋ぐ重要な作品だ。シンプルでノスタルジック、それでいて誰にもマネできない不思議な味のあるサウンド。誰でも一度は聴いたことのあるようなお馴染みのシングル曲や、ライヴを盛り上げた楽曲、ダンス・フロアやラジオでヘヴィ・ローテーションされてきた名曲の数々、そして"女の子が踊れるような音楽"を目指してきた彼らの、こだわりと普遍的なポップ・センスがアップデートされた新曲と、まさにすべてが詰まったアルバムになっている。(山本 真由)


Always Ascending

英国紳士的なシニシズムとユーモア、00年代初期のダンス・ロックを象徴するFFによる約4年半ぶりのアルバム。タイトル・チューンが先行配信され、白昼夢的なサウンドスケープと微妙な90年代のテクノ/ハウス的なビートの融合に驚かされたが、バンドが"過去のFRANZは忘れてほしい"というほど別物になったわけじゃないことがアルバムで明確になった。というのも基本にはミニマムなポスト・パンク的なビートがどの曲にも存在し、そこにエキゾティシズムを掛け合わせた「Lazy Boy」、エコーがかかったサイケデリックなオルガンが特徴的な「Finally」など、上モノにはエレクトロを通過した浮遊感やサイケ感がある。派手に踊らせるアルバムではないが、英国ならではの陰とオペラ風な物語性は健在なのだ。(石角 友香)