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DISC REVIEW

Japanese

2017年05月号掲載

Leave, slowly

Ryu Matsuyama

『Leave, slowly』

Release Date : 2017-05-17
Label : TRIANGLE BEATER

オルタナ好きなイタリア育ちのヴォーカル&ピアニストと、広くJ-POPアーティストのサポートを行うベーシスト、そしてバークリー音楽大学卒のドラマー。とくれば、スキルフルなジャム・バンドあたりを想像してしまうが、このトリオの奏でる音楽は自然、街などの情景と、上昇していくエモーションをアンサンブルで表現した"人間活動のBGM"とも言えそうな普遍性の高いもの。3作目となる今回は、初のストリングスを導入したTrack.2「To a Sunny Place」など、爽快なカタルシスを生むナンバー、RyuのフェイバリットであるBON IVER的な繊細なヴォーカリゼーションのTrack.3「Do it Again」、ギターも入った、ディープで静謐な世界観のTrack.5「In this Woods」なども。歌を軸に自由自在に展開する演奏の醍醐味を堪能したい。(石角 友香)


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from here to there

フジテレビのドラマ"オールドファッションカップケーキ"やCMタイアップ、ラジオなどでもその名が耳目に触れることが増えてきたRyu Matsuyamaの新作。Ryuが注目のSSW 優河と共に澄んだツインVoを響かせる「kid」、ラッパー BIMと"普通とは?"をテーマに、グルーヴ感充分に絡み合う「ordinary people」、2年ぶりにmabanua(Ovall)と共作し、洒脱且つ後半の展開も胸キュンなポップ・サウンドで包み込む「blue blur」など、今回もハイセンスなゲストが参加。「hands」ではShingo Suzuki(Ovall)が共同編曲し、"当たり前の生活"に照準を当てた詞を際立てるアレンジで聴かせる。けば立った私たちの気持ちを鎮め、浄化する、今多くの人に届く意味がある作品。(稲垣 遥)


And look back

朝日が昇るようなインスト曲から、大陸感のあるドラムとコーラスが聴き手を奮い立たせる「From the Ground」で幕を開ける、Ryu MatsuyamaのニューEP。前作以上に多彩なアーティストとタッグを組んだ1枚で、またレンジを広げている。ドラマ"大豆田とわ子と三人の元夫"ED主題歌でも話題のMC、Daichi Yamamotoとの共作曲は、ジャマイカとのハーフであるYamamotoとイタリアで育ったRyu(Pf/Vo)のバックグラウンドをテーマにしたナンバーで聴き応え充分。YouTube 2.5億再生を誇るタイのポップ・アーティスト、Max Jenmana参加の「Under the Sea」ではファンキーで今風なネオ・ソウルに挑戦しており、両者の新たな扉を開いている。(稲垣 遥)


Borderland

新たにプロデューサーにmabanua(Ovall)を迎えた、ピアノ3ピース・バンドの2ndアルバム。壮大で芳醇なサウンドで街や景色を描き出す叙景に優れたサウンドに、包容力も強さも併せ持つRyuのクリアなハイトーンVoが乗る彼らの魅力に、確実に磨きがかかっている。mabanuaとの共作曲「Blackout」は、キーボードとベースが効いたグルーヴィな1曲で、バンドに新たな風が吹いたことを感じさせる。また、初のゲストVoを招いた日本語バラード「愛して、愛され feat. 塩塚モエカ(羊文学)」も新鮮。そして、"予想もつかない事こそが/信じられる唯一の希望なんだ(和訳)"という「Go Through, Grow Through」の一節は今、多くの人の気持ちを支えてくれるはず。(稲垣 遥)


Between Night and Day

まるで夜が明けていきそうな美しいインスト曲「Window」から始まり、1枚を通して旅に出るような、想像力をかき立てる音楽が数珠繋ぎとなった作品。ピアノ、ベース、ドラムの編成で、グッド・メロディの叙情的なピアノ・ロックを紡いできた彼らだが、今作は広がりゆく発想をそのまま音に映し、多彩な音とジャンルを練りこんで、情景や心象風景をエモーショナルに描いている。牧歌的でフォーキーなタッチからエレクトロでモダンな音まで操る感覚は、ARCADE FIREを思わせるようでもあり、ソウルが香る温かなポップスでもある。さりげなく日常に馴染む音楽でいて、擦り切れないタフさと奥深さも持った、細部にこだわったアルバムだ。Ryu(Pf/Vo)によるエアリーで艶っぽさも滲むヴォーカルの温度も心地よい。(吉羽 さおり)


Leave, slowly

オルタナ好きなイタリア育ちのヴォーカル&ピアニストと、広くJ-POPアーティストのサポートを行うベーシスト、そしてバークリー音楽大学卒のドラマー。とくれば、スキルフルなジャム・バンドあたりを想像してしまうが、このトリオの奏でる音楽は自然、街などの情景と、上昇していくエモーションをアンサンブルで表現した"人間活動のBGM"とも言えそうな普遍性の高いもの。3作目となる今回は、初のストリングスを導入したTrack.2「To a Sunny Place」など、爽快なカタルシスを生むナンバー、RyuのフェイバリットであるBON IVER的な繊細なヴォーカリゼーションのTrack.3「Do it Again」、ギターも入った、ディープで静謐な世界観のTrack.5「In this Woods」なども。歌を軸に自由自在に展開する演奏の醍醐味を堪能したい。(石角 友香)



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