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DISC REVIEW

Japanese

popcorn labyrinth

シュノーケル

『popcorn labyrinth』

Release Date : 2017-03-15
Label : TURTLE RECORDS

ソングライターとしての充実感と、プレイヤー、バンドとしての成熟。この、"やりたいこと"と"できること"の両軸が高い位置でシンクロした幸福なアルバムだろう。日本語詞で歌っているバンドではあるけれど、アルバムを聴いて思い浮かべるのは、THE BEATLESや70年代の王道ロック・バンド、JERRYFISH、VELVET CRUSHといった、スタンダードさと捻くれたポップさを持ったバンドたち。ちょっといなたいイメージも残しつつ、創意工夫とポップ・センスで虹色の音世界を紡ぎ出すバンドたちだ。シュノーケルはこのアルバムで、日常と非日常をシームレスに行き来する迷宮的なポップさを、存分に楽しませてくれる。人の心や頭の中を解明するくらい複雑怪奇で、だからこそ面白い。そういうポップスの魅力が詰まっていて、飽きることがない。(吉羽 さおり)


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NEW POP

前作『popcorn labyrinth』はアンサンブルにおけるピアノの役割が大きかった作品だが、今回はジャケットにもあるとおり、ギターをフィーチャー。心地よいギターのコード感で聴かせる曲、これまで以上にメロディアスなギター・フレーズやリフを中心にした曲、曲の1/4くらいを占めるギター・ソロ満載のアウトロのセッションなど、70年代のオーセンティックなロックから、サイケな浮遊感や捻れたグルーヴを生むインディー・ロック的アプローチもあり、グッド・メロディとラップでキャッチーに響かせる。このラップ・パートは、よほどハマりのいい楽しさがあったのか、今回一気に4曲で披露。制作初期から様々な変遷を経たというアルバムだが、ハプニングもアイディアもどんどん栄養にした遊びが満載だ。(吉羽 さおり)


popcorn labyrinth

ソングライターとしての充実感と、プレイヤー、バンドとしての成熟。この、"やりたいこと"と"できること"の両軸が高い位置でシンクロした幸福なアルバムだろう。日本語詞で歌っているバンドではあるけれど、アルバムを聴いて思い浮かべるのは、THE BEATLESや70年代の王道ロック・バンド、JERRYFISH、VELVET CRUSHといった、スタンダードさと捻くれたポップさを持ったバンドたち。ちょっといなたいイメージも残しつつ、創意工夫とポップ・センスで虹色の音世界を紡ぎ出すバンドたちだ。シュノーケルはこのアルバムで、日常と非日常をシームレスに行き来する迷宮的なポップさを、存分に楽しませてくれる。人の心や頭の中を解明するくらい複雑怪奇で、だからこそ面白い。そういうポップスの魅力が詰まっていて、飽きることがない。(吉羽 さおり)


EYE

2010年に活動を休止し、2014年末のライヴで活動再開を宣言。今年5月にシングル『RESTART/FIND』を発表して、完全復活を果たした3ピース・バンド、シュノーケル。これからへの期待が滲むオープニング曲の、美しく視界が開けていく昂揚感のあるサウンドと、多重コーラスの祝祭的な歌でまず掴まれる。そこからは、グッド・メロディと爽快なギター・サウンドというシュノーケルらしさを踏襲しつつ、大人のビター&スウィートとも言うべき、趣きや奥深さが加わった歌を聴かせる。西村晋弥(Vo/Gt)のソングライティングは磨きがかかり、さりげないセンチメンタルを帯びたメロディと、ふと記憶に触れて感情を呼び起こすポップ性の高いアレンジで、ぐんぐん心に踏み込んでくる。(吉羽 さおり)