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DISC REVIEW

Japanese

2016年04月号掲載

グッドバイ

最終少女ひかさ

『グッドバイ』

Release Date : 2016-04-06
Label : SPACE SHOWER MUSIC

音楽シーンをざわつかせた前作『いぎありわっしょい』から約1年、札幌発の5人組ロック・バンド"最終少女ひかさ"がついに1stフル・アルバムをリリース。もちろん期待はしていたけど、それを大きく越えられて少し悔しくなるくらい最高の1枚だ。歪むギターとギラついたシンセの渦巻くようなグルーヴに溺れさせて尖りに尖った言葉でぶっ刺さしてきたり、このまま攻めまくるのかと思えばストレートな言葉と切なくメロウなサウンドで泣かせにきたり。より殺傷力を増した攻撃的で荒々しい楽曲と、そんな顔も持っていたのかと驚かされる脆くも美しい楽曲のバランスが絶妙で、どれも文句なしにカッコいい。この爆発的な勢いと不器用すぎるほどの純粋さで彼らがどこまで行くのか、その先を見たいと心の底から思った。(増田 思織)


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怖いもの知らずのロックンロールで作品ごとに注目度を上げていく、北海道の5人組による1年ぶりのミニ・アルバム。平和ボケして、安易な"死にたい"が溢れる社会の風潮も、生きづらいとか人間嫌いとか、そんなモラトリアムも、軽くいなして我が道をゆく但野正和(Vo)の泥臭いエネルギーは、今作でも笑い出したくなるほど痛快だ。脱力系のシンセと骨太なバンド・サウンドが絡み合う真骨頂の「A.N.Z.N」を始め、バンドの所信表明を歌ったパンク・ロック「Rolling Lonely review」、レゲエを取り入れた「半分人間」、淫らな欲望を爆発させた「レイラ」など、より幅広いサウンド・アプローチに底知れないバンドのポテンシャルも感じた。ラストの「さよなら最終少女」では初めてラモネス(Key)がヴォーカルとして参加。その歌では今作の収録曲をネタにするというオチも含めて、すべてが聴き手の斜め上を行くバンドだ。(秦 理絵)


グッドバイ

音楽シーンをざわつかせた前作『いぎありわっしょい』から約1年、札幌発の5人組ロック・バンド"最終少女ひかさ"がついに1stフル・アルバムをリリース。もちろん期待はしていたけど、それを大きく越えられて少し悔しくなるくらい最高の1枚だ。歪むギターとギラついたシンセの渦巻くようなグルーヴに溺れさせて尖りに尖った言葉でぶっ刺さしてきたり、このまま攻めまくるのかと思えばストレートな言葉と切なくメロウなサウンドで泣かせにきたり。より殺傷力を増した攻撃的で荒々しい楽曲と、そんな顔も持っていたのかと驚かされる脆くも美しい楽曲のバランスが絶妙で、どれも文句なしにカッコいい。この爆発的な勢いと不器用すぎるほどの純粋さで彼らがどこまで行くのか、その先を見たいと心の底から思った。(増田 思織)


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