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DISC REVIEW

Overseas

2015年12月号掲載

Art Angels

GRIMES

『Art Angels』

Release Date : 2015-12-11
Label : Hostess Entertainment

ポップなのにどこか虚無感も漂い、ニュー・ウェイヴ的なるものを現代のエレクトロニック且つパーソナルなサウンドに昇華してきたGRIMES。約3年ぶりとなる本作では、これまでこんなにコケティッシュであどけなさの残るヴォーカルを開かれた表現で歌ってたっけ?というぐらいタフな側面も提示。音楽性は違うが2000年代初期のM.I.A.のようなパワフルささえ感じさせる。これまでになくピアノやヴァイオリン、ギターがフィーチャーされており、しかもその楽器を常套手段として使わないセンスも作家性の高さを証明している。また、個性派R&BシンガーJanelle Monáeを迎えた未来と原始を同時に感じさせるような「Venus Fly」、台湾のラッパーARISTOPHANESを迎えたジャングル・ビートな「Scream」も新鮮な驚き。(石角 友香)


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エキセントリックで刺激的な新世代のポップ・アイコン、GRIMESが気候変動をテーマにした壮大なコンセプト・アルバムを完成させた。"Miss Anthropocene(人新世=人為的要因の気候変動などによってもたらされる想定上の地質時代)"と題された今作は、世界の終焉を楽しむ気候変動の女神をGRIMESが演じ、楽曲制作やプロダクションだけでなく、ヴィジュアル・イメージなど統括的なアートワークをひとりでこなしている。エキゾチックでミステリアスなメロディや、北欧神話のような神秘性を秘めた楽曲のダイナミズム、洗練されたEDMのポップネス、オルタナティヴ・ロック的なギター・サウンドの存在感。それらすべてが不思議な調和で交じり合う未知の感覚が癖になる。(山本 真由)


Art Angels

ポップなのにどこか虚無感も漂い、ニュー・ウェイヴ的なるものを現代のエレクトロニック且つパーソナルなサウンドに昇華してきたGRIMES。約3年ぶりとなる本作では、これまでこんなにコケティッシュであどけなさの残るヴォーカルを開かれた表現で歌ってたっけ?というぐらいタフな側面も提示。音楽性は違うが2000年代初期のM.I.A.のようなパワフルささえ感じさせる。これまでになくピアノやヴァイオリン、ギターがフィーチャーされており、しかもその楽器を常套手段として使わないセンスも作家性の高さを証明している。また、個性派R&BシンガーJanelle Monáeを迎えた未来と原始を同時に感じさせるような「Venus Fly」、台湾のラッパーARISTOPHANESを迎えたジャングル・ビートな「Scream」も新鮮な驚き。(石角 友香)