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DISC REVIEW

Overseas

2015年10月号掲載

Too

FIDLAR

『Too』

Release Date : 2015-09-30
Label : ホステス

FIDLARは、時に破天荒と評される。たしかにセルフ・タイトルを掲げた1stアルバムは、猥雑で荒々しいガレージ・パンクにひたすらドラッグやアルコールについての歌詞を載せるという、まさに勝手にしやがれと言わんばかりのパンク精神を地で行くものであった。しかし、前作から2年以上のインターバルを経て完成した『Too』の根底にあるのは、NO FUTURE的なパンク観ではない。ソングライターであるZac Carper自身も"大人になったのさ(笑)"と語る通り、ここでは現実に中指を立てつつも地に足のついたロックンロールをまっすぐに聴かせる。抑えきれないオルタナティヴな衝動を爆発させるTrack.2、どこかブリティッシュな香りを漂わすTrack.4やTrack.7、新たなポップ・センスの開花を感じさせるTrack.10など、2作目のジンクスをぶち破る気概を見せつける。(山元 翔一)


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Too

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Fidlar

2009年に結成されたLA出身の4人組ガレージ・パンク・バンド。メンバー全員がLAのスケートボード・シーンに所属しており、歌詞の内容もほとんどがドラッグやアルコール、スケートボードのことについて書かれている。今までに2枚のEPをリリースしており、満を持してのデビュー・アルバムが完成した。ピッチフォークでベスト・ニュー・トラックを獲得した先行シングル「Cheap Beer」のような勢いのある楽曲から、「Gimme Something」のような美しいメロディのミッド・テンポの楽曲まで幅が広くとても聴きやすい。アメリカン・ハードコア好きはもちろん、THE HIVESのようなガレージ・パンク等が好きなリスナーにもオススメしたい。(石塚 麻美)