Japanese
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言ってしまえば、愛情が狂気へと変化するギリギリのところをMAMADRIVEは表現しているのかもしれない。愛情はもちろん、友情でもそう捉えられると思う。"裏と表"、"光と闇"、"朝と夜"といった対比を持ったストーリーで1曲1曲が表現されている今作は、彼女たちが活動を始めて10年という節目に生み出した初のフル・アルバム。Track.1「マッドサイエンティスト」とラストに収録しているTrack.9「愛の果て」は音楽性かけ離れているようだが、"この愛の幸せと終わりはどこにあるのか"という同じテーマで表現。まさに表裏一体となっている楽曲だ。そして、映画"女の穴"の主題歌となったTrack.8「女の穴」は、MAMADRIVEの十八番とも言える生々しいエログロな歌詞が規則正しいビートに乗るだけで脳天に直撃する。馬鹿がつくほど正直なMAMADRIVEが放つ10年目のベスト・アルバムだ。(白崎 未穂)
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言ってしまえば、愛情が狂気へと変化するギリギリのところをMAMADRIVEは表現しているのかもしれない。愛情はもちろん、友情でもそう捉えられると思う。"裏と表"、"光と闇"、"朝と夜"といった対比を持ったストーリーで1曲1曲が表現されている今作は、彼女たちが活動を始めて10年という節目に生み出した初のフル・アルバム。Track.1「マッドサイエンティスト」とラストに収録しているTrack.9「愛の果て」は音楽性かけ離れているようだが、"この愛の幸せと終わりはどこにあるのか"という同じテーマで表現。まさに表裏一体となっている楽曲だ。そして、映画"女の穴"の主題歌となったTrack.8「女の穴」は、MAMADRIVEの十八番とも言える生々しいエログロな歌詞が規則正しいビートに乗るだけで脳天に直撃する。馬鹿がつくほど正直なMAMADRIVEが放つ10年目のベスト・アルバムだ。(白崎 未穂)
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神戸出身の女2人男1人からなる3ピース・バンド、MAMADRIVEのニュー・シングル。表題曲は、ふみふみこ原作の映画"女の穴"主題歌。その湿っぽくて吸引力のあるタイトルから、どんなアクの強い情念系のガールズ・ロックが飛び出すのかと思ったが、ここで歌われるのはドロドロとした女の情念ではなく、むしろ女心の奥底にある凛とした哀しみだ。ソリッドで疾走感抜群なギター・サウンドの力強さとは裏腹に、歌詞においては繊細な女性の心理が、その光も暗闇も開陳するかのように描写されている。聴けば、気丈に振舞いながらも胸の内にある弱さを隠し切れない、そんな心の涙を流しながらも強く生きる女の姿を思い起こさせる。なんというか、凄く"いい女"を感じさせるロックだ。女心と女の穴は海より深い、のだ。(天野 史彬)