Japanese
2014年06月号掲載
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2010年の1stミニ・アルバム『get over trials』から4年。この間に活動休止やメンバー交代など曲折を経たが、昨年現メンバーの3ピース(ドラムはサポート)になりパンクmeetsジャズのハイブリッド・サウンドを磨き進めてきたFated Lyenoによる渾身の新作が完成。エモーショナルなメロディや、ギターによる鋭く細やかなフレーズ感、ドラマ性のあるサウンド展開などバンドの名刺部分は残して、活動の空白期間を埋めながら、ビター&スウィートな魅力が加味された。ファストなビートでアグレッシヴに突き進むけれど、ぐっと叙情的。テクニカルだったり攻撃的な面よりも、遊び心と言えるようなさりげなくも耳にひっかかる隠し味がきいている。力の入った作品だけれども、ちょっとした余裕というか、引きの美しさがいい塩梅では。(吉羽 さおり)
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2010年の1stミニ・アルバム『get over trials』から4年。この間に活動休止やメンバー交代など曲折を経たが、昨年現メンバーの3ピース(ドラムはサポート)になりパンクmeetsジャズのハイブリッド・サウンドを磨き進めてきたFated Lyenoによる渾身の新作が完成。エモーショナルなメロディや、ギターによる鋭く細やかなフレーズ感、ドラマ性のあるサウンド展開などバンドの名刺部分は残して、活動の空白期間を埋めながら、ビター&スウィートな魅力が加味された。ファストなビートでアグレッシヴに突き進むけれど、ぐっと叙情的。テクニカルだったり攻撃的な面よりも、遊び心と言えるようなさりげなくも耳にひっかかる隠し味がきいている。力の入った作品だけれども、ちょっとした余裕というか、引きの美しさがいい塩梅では。(吉羽 さおり)
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和歌山出身のメロコア・バンドのファースト・ミニアルバム。2008年の結成から、関西を中心に活動を続け、昨年のSUMMER SONICオーディションでは最終選考まで残るなど、着実に人気を獲得してきた彼ら。メロディは正統的なメロコアと言えるが、自在に変化するリズム隊のタイトなプレイヤヴィリティと、転調を繰り返し曲の表情を変えていくアレンジの多彩さは、聴いていて面白い。疾走感に溢れたメロコアらしい泣きのメロディにしっくりとはまるヴォーカルと、転調の中に時折顔を出すどこか大人びた叙情性の相性もよい。二十歳という若さで、このアレンジ力と演奏力の高さは、これから先どういうバンドに成長していくのか楽しみです。メロコアという枠に留まらない進化を見せてもらいたい。(佐々木 健治)