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DISC REVIEW

Japanese

2013年11月号掲載

第5作品集『無題』

downy

『第5作品集『無題』』

Release Date : 2013-11-20
Label : felicity

2000年代初頭、音楽と映像とをシンクロさせた、幻想的かつエクスペリメンタルな独自のライヴを行なっていたdowny。ポリリズムを多用した幾何学的なアンサンブルにたゆたうようにメロディを編み、深い思考や感情の海へとダイブするサウンドで、日本のポスト・ロック・シーンを開いた彼ら。長らく活動休止状態だったが、本作で本格復帰する。まず飛び込んでくるのは、心地好くもスリリングなビート。立体的な変拍子のドラムは、リスナーの新たな心拍を呼び起こしていくようだ。その切り開かれた感覚に、淡く美しいギター・アルペジオや温かに刻まれるベース、エフェクティヴなギターやメロディがなだれ込んで、物語を描きはじめる。音の生む世界に誘われて長く思索の旅に出たかのような、何かに没頭していた甘美な疲労が襲う。(吉羽 さおり)


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第五作品集「無題」 Remix Album

5作目のフル・アルバムで、昨年9年ぶりにシーンに帰還したdownyが、同作のリミックス・アルバムをリリース。レーベル"術ノ穴"を主宰するトラックメイカー・デュオFragmentがホストを務め、リミキサー陣に石橋英子、やけのはら、一般公募のリミックス・コンペで大賞を獲得したBo NingenのTaigen Kawabeや、クラブ・シーンからGeskiaやOLIVE OILなど、downyを敬愛する手練れたちが集結した。それぞれのクリエイターが独自の解釈で楽曲を再構築し、新しく生まれ変わらせたものをdownyとFragmentがひとつの作品に仕上げているため、downyのようでdownyではないdownyのフル・アルバム......という音楽的好奇心を掻き立てる内容。音楽の新たな概念を提示する作品だ。(沖 さやこ)


第5作品集『無題』

2000年代初頭、音楽と映像とをシンクロさせた、幻想的かつエクスペリメンタルな独自のライヴを行なっていたdowny。ポリリズムを多用した幾何学的なアンサンブルにたゆたうようにメロディを編み、深い思考や感情の海へとダイブするサウンドで、日本のポスト・ロック・シーンを開いた彼ら。長らく活動休止状態だったが、本作で本格復帰する。まず飛び込んでくるのは、心地好くもスリリングなビート。立体的な変拍子のドラムは、リスナーの新たな心拍を呼び起こしていくようだ。その切り開かれた感覚に、淡く美しいギター・アルペジオや温かに刻まれるベース、エフェクティヴなギターやメロディがなだれ込んで、物語を描きはじめる。音の生む世界に誘われて長く思索の旅に出たかのような、何かに没頭していた甘美な疲労が襲う。(吉羽 さおり)