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DISC REVIEW

Overseas

Mgmt

MGMT

『Mgmt』

Release Date : 2013-09-18
Label : SMJ

「Your Life Is A Lie」のMVが先行配信された際に感じた遊び心、かつてスタイリッシュ代表だった時期とは違うユルさが感じられるジャケを見た際の驚き。それはあながち内容とも無関係じゃなかった。前作『Congratulations』ほど内向的ではない。ふるいにかけられた10曲は似たものはなく、おのおの彼らが今感じていることをあの独特なフェティシズム、サイケデリア、悪夢的なイメージに沿う音と音の組み合わせで表現しきっているのだと思う。これまで同様、夢と現の境界線はボンヤリしているのだけど、不穏と甘美を奏でるエレクトロニクスのレイヤーにやられる「A Good Sadness」などはかなりの大作。不安の中にも喜びや煌めきを発見したり、逆もまた然り。現実世界を映す鏡のような作品だ。(石角 友香)


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Loss Of Life

MGMTが、約6年ぶり5枚目となる新作を発表した。原点回帰を果たした前作『Little Dark Age』は表題曲がTikTokで人気を集め、新たな層からの支持も得つつある彼らだが、本作では新たなフェーズのポップへの探求へと歩み出したようだ。前半ではOASISを彷彿させるギター・ロックのTrack.2、女性Voとのハーモニーが美しいTrack.3など、バンド・サウンドを軸に普遍的なポップネスを展開。後半ではエクスペリメンタルな側面が顔を覗かせていて、サイケの海に沈みゆくようなTrack.8、グリッチ・サウンドの中で幽玄なヴォーカルが漂うTrack.10と、摩訶不思議だが温かみのある世界へと変化していく様が心地よい。大衆性と実験性を高次元で両立させた意欲作だ。(菅谷 透)


Mgmt

「Your Life Is A Lie」のMVが先行配信された際に感じた遊び心、かつてスタイリッシュ代表だった時期とは違うユルさが感じられるジャケを見た際の驚き。それはあながち内容とも無関係じゃなかった。前作『Congratulations』ほど内向的ではない。ふるいにかけられた10曲は似たものはなく、おのおの彼らが今感じていることをあの独特なフェティシズム、サイケデリア、悪夢的なイメージに沿う音と音の組み合わせで表現しきっているのだと思う。これまで同様、夢と現の境界線はボンヤリしているのだけど、不穏と甘美を奏でるエレクトロニクスのレイヤーにやられる「A Good Sadness」などはかなりの大作。不安の中にも喜びや煌めきを発見したり、逆もまた然り。現実世界を映す鏡のような作品だ。(石角 友香)


Congratulations

自転車で思い切り勢いをつけた後、ペダルを漕がないでいる時間って気持ちいいですよね。自由だし。そんな感じでしょうか。『Oracular Spectacular』で世界に衝撃を与えたMGMTだが、新作への期待もどこ吹く風という感じで、1967年のサンフランシスコにトリップしてしまった。プロデューサーにSonic Boomを迎えた今作は、音の質感といい、メロディといい、コーラスといい、そのまんまサマー・オブ・ラヴ。このレイドバックしたトリッピー感は、今の空気を象徴しているのかも。よくも悪くも、人間なんてそんなに変わらない。牛耳るか、諦めるか、それとも反抗するか。立場の違いだけ。2010年、時代の波を自在に乗りこなしながらMGMTが放つカウンター・ミュージック。(佐々木 健治)



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2014.01.11 @新木場STUDIO COAST