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DISC REVIEW

Overseas

Thr!!!er

!!!

『Thr!!!er』

Release Date : 2013-04-24
Label : BEAT RECORDS / WARP RECORDS

ニョーヨークのディスコ・パンク・バンド、!!!が約3年ぶりにリリースした5作目のアルバム。これまでジャム・セッションで曲を作っていた彼らは今回、初めて組んだプロデューサー、Jim Enoのサジェスチョンによって、しっかりと曲を書き上げてからレコーディングに臨んだそうだ。最強・最凶と謳われてきたライヴ・バンドによるそんな挑戦は、ポップ・ソングとしてアピールできる曲を作るポテンシャルをとことん高め、このアルバムをきっかけに彼らが新たなファン層を開拓したことは想像に難くない。それが物足りないという昔からのファンもいるようだが、ライヴにおける彼らが何も変わっていないことは7月の来日公演が証明した。バラエティーに富んだ粒揃いの曲の数々とクールなトラック・メイキングがバンドの成熟を印象づける。(山口 智男)


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Certified Heavy Kats

2019年夏に8thアルバム『Wallop』をリリースしたばかりの!!!が、1年足らずの新作となるデジタルEPを発表した。今回は『Wallop』のチルな雰囲気を引き継ぎつつ、様々なクラブ・ミュージックをさらに大胆に取り入れた作風に。2ステップ/ガラージの影響が色濃いTrack.1や、ハイテンポでポップなジューク/フットワーク調のTrack.2、ウッド・ベースのリフにハウス・ビートが絶妙に絡みつくTrack.5と、あらゆるスタイルを飲み込みつつ、!!!らしい身も心も揺さぶるようなエネルギーに満ちたトラックを作り上げている。東京やデトロイトなど世界各地の都市名が歌詞に組み込まれた、約7分半の長尺曲で余韻を残しながら締めくくる構成も巧みで、ついリピートしたくなる。(菅谷 透)


Wallop

お馴染みニョーヨークが誇るディスコ・パンク・バンド、!!!が通算8枚目となるニュー・アルバムをドロップ。前作『Shake The Shudder』で推し進められたダンス・ミュージックへのアプローチは、今作ではさらに強化された印象だ。80年代ポップを思わせるキャッチーなTrack.5やファンクネスが光るTrack.9から、エレクトロ・ハウスのニュアンスが垣間見えるTrack.1、トラップを思わせるブラス使いが印象的なTrack.11まで、多様なスタイルを咀嚼した、これまで以上にバリエーションに富んだ作品に仕上がっている。エネルギッシュなフロアの熱量も、チルなムードも併せ持った本作がライヴでどう披露されるのか、10月から行われるジャパン・ツアーにも期待が持てそうだ。(菅谷 透)


Shake The Shudder

どんなジャンルと交差しても、どこか沸騰するようなエモーションとエッジ、そしてちょっとイカれた楽しさが溢れる、!!!。彼らが"恐れを振り払え"と題したニュー・アルバムは、従来のディスコ・パンク・バンドのスタンスはそのままに、ビートやサウンドメイキングでグッとハウスに寄った印象だ。MVも公開されているTrack.1のエレクトロニックでジャングリーなニュアンスは現行のR&Bにも通じるセンスだし、Track.5やTrack.7は、ミニマル・ファンク的で、PRINCEがポスト・パンクを演奏しているような隙間の多いスリリングで何が起こるかわからない、いい緊張感も孕んでいる。そして今夏の"SONICMANIA"で久々の来日となるステージでも盛り上がりそうなTrack.3は、どんなライヴ・アレンジになるのかも注視したいところ。(石角 友香)


As If

猥雑でやぶれかぶれなディスコ・パンク・サウンドで世界中のミュージック・ジャンキーを熱狂させ続ける!!!による6枚目のアルバム。デビューより徐々に音楽性を深化させ、前作『Thr!!!er』では狂騒的なディスコ・パンクというパブリック・イメージから脱却、次なる一手を予感させた彼らが提示した今作『As If』は、端的に言うとダンス・レコードだ。ミニマル・ファンクなビートのTrack.1、ロマンティックなきらめきのあるロック・チューンのTrack.3、ディスコ・アンセム的なTrack.4、ハウスの刹那的高揚感を体現するTrack.7、ソウル/ゴスペルを取り入れるチルなTrack.10などをシームレスに繋ぐ完全クラブ仕様。かつての振り切った野卑さはなく、渦巻く禁欲的なエネルギーに限りない知性を感じさせる1枚。(山元 翔一)


Thr!!!er

ニョーヨークのディスコ・パンク・バンド、!!!が約3年ぶりにリリースした5作目のアルバム。これまでジャム・セッションで曲を作っていた彼らは今回、初めて組んだプロデューサー、Jim Enoのサジェスチョンによって、しっかりと曲を書き上げてからレコーディングに臨んだそうだ。最強・最凶と謳われてきたライヴ・バンドによるそんな挑戦は、ポップ・ソングとしてアピールできる曲を作るポテンシャルをとことん高め、このアルバムをきっかけに彼らが新たなファン層を開拓したことは想像に難くない。それが物足りないという昔からのファンもいるようだが、ライヴにおける彼らが何も変わっていないことは7月の来日公演が証明した。バラエティーに富んだ粒揃いの曲の数々とクールなトラック・メイキングがバンドの成熟を印象づける。(山口 智男)


Strange Weather, Isn't It?

今度はどんなヤバイものを作ったんだという期待と興奮で、プレイ・ボタンを押す手にも力が入る。!!!って、そんなバンドの一つでしょ?その期待はあっさりと更新された。音数が整理され、研ぎ澄まされたビートに驚かされる冒頭の「AM/FM」から、もう堪らない。これ、現代版THE CLASH「This Is Radio Clash」。あ、タイトルまで繋がった。だが、この曲ですら序章でしかない。これまでと一線を画すスタジオ・ワークへのこだわりが生み出すファンキー・グルーヴの波が次々と押し寄せてくる。共同プロデューサーEric Broucekを介したDFAとのリンクが彼らの知的で凶暴な肉体性をさらにブラッシュ・アップさせている。全身からアドレナリンが溢れ出して止まらない。(佐々木 健治)



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2013.07.04 @代官山UNIT