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DISC REVIEW

Overseas

Oceania

THE SMASHING PUMPKINS

『Oceania』

Release Date : 2012-06-19
Label : Marthas Music

90年代、"オルタナティヴ"の象徴のひとつとしてシーンを席巻したバンド、THE SMASHING PUMPKINS。そんな彼らに夢を見た人なら、この新作をどう受け取るだろうか?5年振り通算7枚目の新作『Oceania』は、まさにスマパンらしい王道から未開の地を切り開くような実験まで詰め込まれた、果敢な意欲作となっている。Track.1「Quasar」やTrack.2「Panopticon」はヘヴィでアグレッシヴなギター・リフが炸裂すれば、Track.6「One Diamond, One Heart」ではエレクトロの打ち込み主体で繊細な叙情詩を奏でる。そして圧巻はタイトル・トラックとなった「Oceania」の約9分間に及ぶ壮大なロックンロールだ。これまでのスマパンを裏切りながらも、新たな領域へ踏み込んだ世界が拡がっている。スマパン......というかBilly Corganは紆余曲折を繰り返しながらもチャレンジ精神を失っていない。感動的だ。(伊藤 洋輔)


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Cyr

オリジナル・メンバーのBilly Corgan(Vo/Gt)、James Iha(Gt)、Jimmy Chamberlin(Dr)での復活作から2年、今回はさらに、長きにわたりギタリストを務めるJeff Schroederも制作に合流。しかし、Track.1からどちらかと言えばBillyのソロに近いシンセ・ポップや、トラック的なナンバーが続き、現行のR&Bアーティストが80'sに接近した音像を作っている印象にも近いものが。アコギと電子パッドの組み合わせがユニークなTrack.4や、ラウドな音の壁が立ち上がるTrack.11といった曲もあるが、誰もが想起するグランジ色の強いスマパンはここにはない。本作はダークでメランコリックなスマパンの、コンテンポラリー・サイドのアウトプットというのが妥当な見方かも。(石角 友香)


Monuments To An Elegy

"ティア・ガーデン・バイ・カレイドスコープ"という大きな括りの連作の2枚目にあたる本作。"哀歌の記念碑"を意味するタイトルはスマパンという存在を今、Billy Corgan(Vo)のひとりプロジェクトになってなお、バンドのメランコリックでエモーショナルな核心を美しく閉じる儀式のようにも思える。が、2007年以降加入したギターのJeff Schroeder、そして意外にもドラムはTommy Lee(MOTLEY CRUE!)という、互いに激しさと優雅さを併せ持つミュージシャンの個性を活かしたサウンド・プロダクションはシンプルで、無駄な厚みがない。その代わりに心象の色をさすのはシンセやピアノ。そのせいで重くなりがちなテーマをポップに聴かせている。それにしてもBillyの少年性さえ携えた歌の不変に驚く。(石角 友香)


Oceania

90年代、"オルタナティヴ"の象徴のひとつとしてシーンを席巻したバンド、THE SMASHING PUMPKINS。そんな彼らに夢を見た人なら、この新作をどう受け取るだろうか?5年振り通算7枚目の新作『Oceania』は、まさにスマパンらしい王道から未開の地を切り開くような実験まで詰め込まれた、果敢な意欲作となっている。Track.1「Quasar」やTrack.2「Panopticon」はヘヴィでアグレッシヴなギター・リフが炸裂すれば、Track.6「One Diamond, One Heart」ではエレクトロの打ち込み主体で繊細な叙情詩を奏でる。そして圧巻はタイトル・トラックとなった「Oceania」の約9分間に及ぶ壮大なロックンロールだ。これまでのスマパンを裏切りながらも、新たな領域へ踏み込んだ世界が拡がっている。スマパン......というかBilly Corganは紆余曲折を繰り返しながらもチャレンジ精神を失っていない。感動的だ。(伊藤 洋輔)



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2010.08.07 @千葉マリンスタジアム&幕張メッセ