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DISC REVIEW

Overseas

Unpatterns

SIMIAN MOBILE DISCO

『Unpatterns』

Release Date : 2012-05-15
Label : Wichita Records

James FordとJas ShawからなるSIMIAN MOBILE DISCOが帰って来た。かつてはJUSTICEやDIGITALISM、BLACK STROBE等とエレクトロ・ロック・ブームの立役者となり、片割れJamesはARCTIC MONKEYSやKLAXONSなど00年代インディ・ロックの重要作を司るプロデューサーともなった。その動向はいつでも注目を集めるが、約3年振りの3rdアルバム『Unpatterns』もまた期待を裏切らない快作である。上述したエレクトロ・バンドが新作ごとにフロアをいっそう揺らすべく、BPMを上げより激しくアグレッシヴに変貌していくならば、こちらはストイックな内省感を強めるように、緩やかで心地良い、洗練されたサウンドが広がっている。例えるなら、アーバン・アンビエント・ミニマル・ダンス?FATBOY SLIMことNorman Cookが“新鮮で他にはない!”と太鼓判をおしているが、唯一無二のSMD節がフロアを揺さ振る光景が目に浮かぶ。(伊藤 洋輔)


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Murmurations

ソリッドなニュアンスもアンビエントな作風も打ち出してきたSMDが、デビューから10年の節目の先に提示した本作。エレクトロ・アーティストがデジタル・クワイアなど、人間の声のレイヤーに意識的なのは昨今の潮流だが、SMDは今作の軸に、イギリスのハックニーを拠点に活動する女性ヴォーカル・コレクティヴのDEEP THROAT CHOIRを起用。シンセのような女性の合唱、いや、逆に合唱がヒントでシンセが発明されたのでは? という、根源的な問いがリスナーの心の内に発生しそうな、先鋭的と原初的が対立しない音像。ともあれムクドリの大群の集団行動にヒントを得たというタイトルよろしく、動物の行動や自然現象にも似たクワイアと必要最低限のエレクトロが溶け合う新しい音楽体験に身を委ねてほしい。(石角 友香)


Unpatterns

James FordとJas ShawからなるSIMIAN MOBILE DISCOが帰って来た。かつてはJUSTICEやDIGITALISM、BLACK STROBE等とエレクトロ・ロック・ブームの立役者となり、片割れJamesはARCTIC MONKEYSやKLAXONSなど00年代インディ・ロックの重要作を司るプロデューサーともなった。その動向はいつでも注目を集めるが、約3年振りの3rdアルバム『Unpatterns』もまた期待を裏切らない快作である。上述したエレクトロ・バンドが新作ごとにフロアをいっそう揺らすべく、BPMを上げより激しくアグレッシヴに変貌していくならば、こちらはストイックな内省感を強めるように、緩やかで心地良い、洗練されたサウンドが広がっている。例えるなら、アーバン・アンビエント・ミニマル・ダンス?FATBOY SLIMことNorman Cookが“新鮮で他にはない!”と太鼓判をおしているが、唯一無二のSMD節がフロアを揺さ振る光景が目に浮かぶ。(伊藤 洋輔)


Temporary Pleasure

2007年にJUSTICE、DIGITALISMと共に一世を風靡したSIMIAN MOBILE DISCOの2年ぶりのセカンド・アルバム。この作品ではSUPER FURRY ANIMALSのGruff Rhys、HOT CHIPのAlexis tailor、GOSSIPのBeth Ditto、Jamie Lidellなどなど、錚々たるメンツがゲスト・ヴォーカルとして参加しており、全10曲の内6曲がヴォーカル入りとなっている。所謂エレクトロ・ミュージックが、ロック、ポップスと共鳴し、さらなる大衆性を獲得したことは近年のシーンを見れば言うまでもないが、この作品はそんな方向性をさらに決定付けるアルバムだ。MSTRKRFTの『Fist Of God』と共にぜひ手にとってみてください。絶対損はしないから。(杉浦 薫)