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DISC REVIEW

Japanese

無神論

KUDANZ

『無神論』

Release Date : 2011-08-24
Label : 残響record

言葉の持つ力、それは時に国すらひっくり返すことがある。KUDANZのフロントマン、ササキゲンの繰り出す言葉も、人の急所を鋭く突き刺すようなパワーがある。出荷枚数1000枚限定の1stシングル『無神論』には、今にも暴れだしそうで泣き出しそうな3曲のササクレ立ったギター・ロックが収録されている。ササキの言葉に触発された音像の切迫感は、腹を括ったと言わんばかりの覚悟がある。世の中に対する違和感に対し、音楽で真っ向勝負を挑んでいるようだ。素朴でありながら過剰。純粋すぎるくらいの憂いと情熱。僅かに存在する希望へ思いを馳せ、もがくように歌を歌い、音を放つ。スマートではないかもしれない。だが、満身創痍ながらも突き進み続けるその姿は、どこまでも美しい。信頼出来る優しい音だ。(沖 さやこ)


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僕とターヘルアナトミア

“歌集”と名付けられた、KUDANZのニュー・アルバムが到着。“ターヘルアナトミア”とは解体新書の原著のことで、今作のタイトルには“たくさんの出来事やいろんな気持ちを1曲ずつ紐解いてみんなに聴いてもらう”という意味が込められているという。そこに宿るのはササキゲンの人生の結晶と言って良いほどの強固なスケール感。やわらかくも激しさを内包した音、光と影、暗闇と陽だまりの狭間を行き来する言葉のコントラストは、どこまでも広がる樹海に迷い込んだような感覚にすら陥らせる。時間と言う概念もなくなるほど、それこそ肉体というものも意味をなさないのではないか……という精神世界。情熱と研ぎ澄まされた集中力が刻むドラマティックな3人の音色と歌は、心の奥深くまで清く響いてゆく。(沖 さやこ)


programs

幻想的なコーラスと夜の森の中を彷彿させる音が溶け合うイントロを聴いた瞬間に、音の中に引きずり込まれた。昨年8月に1stシングル『無神論』をリリースしたKUDANZから2枚目のシングルが到着。7分近くあるタイトル曲は煌びやかさと力強さを帯びた壮大なロック・バラード。ササキゲンのヴォーカルもその威力を増し、優しく包み込むように響き渡るかと思えば、時にこちらを飲み込んでしまうような勢力を持つ。サウンドもひとつひとつが鮮やかに滲み、心の隙間を突き刺すように埋め尽くす。『無神論』とは逆ベクトルと言ってもいい、同じバンドなのか疑うほどの振り幅。いい意味で驚きが隠せなかった。軽快なリズムの中に切ないコードが舞う「ワンダフルワールド」は、彼らならではの応援歌。冬を美しく彩る全3曲。(沖 さやこ)


無神論

言葉の持つ力、それは時に国すらひっくり返すことがある。KUDANZのフロントマン、ササキゲンの繰り出す言葉も、人の急所を鋭く突き刺すようなパワーがある。出荷枚数1000枚限定の1stシングル『無神論』には、今にも暴れだしそうで泣き出しそうな3曲のササクレ立ったギター・ロックが収録されている。ササキの言葉に触発された音像の切迫感は、腹を括ったと言わんばかりの覚悟がある。世の中に対する違和感に対し、音楽で真っ向勝負を挑んでいるようだ。素朴でありながら過剰。純粋すぎるくらいの憂いと情熱。僅かに存在する希望へ思いを馳せ、もがくように歌を歌い、音を放つ。スマートではないかもしれない。だが、満身創痍ながらも突き進み続けるその姿は、どこまでも美しい。信頼出来る優しい音だ。(沖 さやこ)