Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

DISC REVIEW

Overseas

The Rhumb Line

RA RA RIOT

『The Rhumb Line』

Release Date : 2010-07-07
Label : Hostess Entertainment

良質な作品はどんなに時が経とうと色褪せない魔力が宿っているもの。08年にリリースされたRA RA RIOTのデビュー・アルバムにはそれがある。チェロとヴァイオリンを活かした作風はARCADE FIREに通じる気品があり、ポスト・パンク的なビートやアフロ・ポップなノリにはVAMPIRE WEEKEND の姿がチラチラと浮かび上がる、チェンバー・ポップな世界観。贅沢(というかありえない!)な邂逅を想像してしまったが、全体をほのかに包み込むダークな印象には、やはり最愛のメンバーであるドラマーの死去が影響しているからだろう。だからこそ力強く吐き出される「Ghost Under Rocks」や意味深な「Dying Is Fine」、鎮魂歌のような「Winter' 05」は感動的に魂を揺さぶる。魔力とは、この想いの強さなのだ。今夏には2nd アルバムもリリース予定なので、そちらもチェック!(伊藤 洋輔)


Related DISC REVIEW

Need Your Light

ブルックリンのシーンの中でもある種の素朴さとスウィートなキャラクターがRA RA RIOTの作品の人懐こさにも繋がっているのは間違いない。特徴だった弦のパートが後退したのは前作『Beta Love』同様なのだが、VAMPIRE WEEKENDのRostam Batmanglij(Key/Vo)と共作した「Water」の民族性とマンチェ・ビートが融合したような印象的なミディアム・テンポ感や、同じくRostamと共作した「I Need Your Light」での朗らかさとホーリー感が自然と同居する感覚は彼ららしさを残しつつの新機軸。今や常道になった生音とシンセの配分も、彼らの手にかかるとどこか手作り感溢れるものになる。洗練されすぎず、でも今の感覚でポジティヴな感覚を残してくれる、日常への親和性の高い良作。(石角 友香)


The Rhumb Line

良質な作品はどんなに時が経とうと色褪せない魔力が宿っているもの。08年にリリースされたRA RA RIOTのデビュー・アルバムにはそれがある。チェロとヴァイオリンを活かした作風はARCADE FIREに通じる気品があり、ポスト・パンク的なビートやアフロ・ポップなノリにはVAMPIRE WEEKEND の姿がチラチラと浮かび上がる、チェンバー・ポップな世界観。贅沢(というかありえない!)な邂逅を想像してしまったが、全体をほのかに包み込むダークな印象には、やはり最愛のメンバーであるドラマーの死去が影響しているからだろう。だからこそ力強く吐き出される「Ghost Under Rocks」や意味深な「Dying Is Fine」、鎮魂歌のような「Winter' 05」は感動的に魂を揺さぶる。魔力とは、この想いの強さなのだ。今夏には2nd アルバムもリリース予定なので、そちらもチェック!(伊藤 洋輔)