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キュウソネコカミの「ウィーアーXXXX!!」 【第6回】

2014年09月号掲載

キュウソネコカミの「ウィーアーXXXX!!」 【第6回】

どうも連載2回目の登場のキーボード、ヨコタでございます。

突然なんですが8月に僕は27歳の誕生日を迎えまして、ありがとうございます、もう世間ではアラサーと呼ばれてしまう齢になってしまいました。もう若くないなあなんて思ったりもするんですがこの「たかだか20数年しか生きてない若造がもう年寄りですわなんて言っちゃう感じ」ってのが苦手だったんです。(調子こいた大学3、4年生くらいの奴が新入生見て「若いわあ」とか言っちゃうあの感じね)
でもね、最近、本当にね、自分が齢をとったということを嫌でも自覚しています。これが大人になるということなのかも。でも少し恐怖。

「体力の衰え」
僕は体力には自信があります。特別運動ができる訳ではないけれど、しばらく寝てなくても翌朝きちんと目覚めてバリバリ活動したりなんか余裕綽々。実際少し前までアルバイトでコンビニの夜勤をやってたこともあって夜には強かったんです。それが今はどうでしょう、まずもう22時くらいで眠くなる。そんで早起きは変わってなくて、朝は7時にしっかり目が覚める。もうおじいちゃんみたいじゃないか。寝ているときに、体勢のせいかよく首やら関節やらを痛めるようになる。翌朝からしばらく長いときは数日痛みが引かない場合もある。おじいちゃんじゃないか。極めつけは人生で今まで一度しか経験していなかった金縛りをここ一ヶ月の間に二回も経験してる。これはもはやおじいちゃんでもないかもしれない。
他にも悲しい体の変化、絶叫マシンに異様に酔うようになった。大好きな気持ちは変わらないのに、以前は平気で楽しめていたジェットコースターとかなんちゃらライドとか乗ると一回でグロッキーになってしまう。子供の頃遊びに連れて行ってくれた親が何回も連続で乗り物に乗れないのは、苦手だからだと思っていたけれどそうじゃなかったんだ。
大げさでなく皇潤やにんにく卵黄のCMを観て「元気なのって、健康なのっていいな」て思ってしまったりする自分にひょえー。

「流行についていけない」
これは主にジャンル的に二種類あって、「ファッション」と「言葉」の二つなんですが、まずは「ファッション」。
僕はファッションというか、新しい服を買いにいったり着たり、そういったことがすごく好きで、まあ大学生の頃はメンズノンノやカジカジなんか読んでスナップ撮られることに憧れたりしていた時期もありました。まあでも今は自分の好みも落ち着いてきて、流行を追いかけるというよりは自分の好きな感じを追求する方に向かってるんです。このことに別に老いは感じていませんよ。
なら何についていけていないのか。「若い女の子のファッション」にです。
今よく街で見かけるちょっとバブリーなファッションがあるじゃないですか。若い女の子が唇とか真っ赤にしてたり、なんかタイトなスカートはいて肩出したり、あのへんがさっぱりわからない。オシャレ〜って感じないわけではないのだけれど、どうしても違和感があるんです。
多分これはテレビとかマンガとかで、それがリバイバルでなく純粋に流行っていた時代をほんの少し知っているからなのかと思う。好きなんですよ80年代後半から90年代中盤らへんの音楽とかカルチャー。それがあるから今街で見かけるとタイムスリップしたように感じる違和感。なんか新しい流行としてどうしても見れない自分にひょえー。

あとは若者が使う「言葉」。僕はTwitterが好きなので暇さえあれば見ているんですが、フォローしてる人達が若いと最近の流行語もよく目に付くんです。ちょい昔では「おこ」とか「ぽんぽんぺいん」とかありましたね。今でもたまに目にしつつなんじゃそらとは思いつつもなんか響きのかわいさで許せる。あとは「神」とか。すごいものに「神」とか「鬼」とか使っているのも慣れました。実際メンバーのたくろーは会話でよく「神」を使うし。
そんなちょいちょい葛藤しつつもたいがい流行を受け入れてきた僕が最近どうしても納得いかない言葉第一位がですね、「ギャグ線が高い」。これなんなんじゃ。「とりま」くらいひっかかる。
調べたら「ギャグセンスが高い」というところから始まった言葉で、面白い人やことに対して評価する感じで使うみたいなんだけど、まあさ、「センス」を「線」 に変えたところまではいいですよ。意味はわからないけど。けど高いって何よ高いって。「センスが高い」って一体どういうことなんだあああうわああって感じでこの言葉を見る度に、深く考えなくてもいいどうでもいいことだとはわかっていても、もやもやする。
補足ですがこの「ギャグ線」のことについてほぼ同い年のメンバーみんなに気になったことないか尋ねたら、言葉自体知らなかったので、本当は流行っていないのかも、一部の人が使っているだけかあ、と思っていたらこの間会ったSHISHAMO(10代女子のバンド)のメンバーは日常で普通に使ってるらしい。少しショックを受ける自分にひょえー。

このように僕は「夜早く寝てしまう」「将来子供と絶叫マシンも乗れない」「流行のファッションを理解できない」「若者の言葉遣いが異様に気になる」ようになっているみたい。徐々にしかし確実に。
齢をとるということはつまらない大人になるということと同じなのでしょうか?少年時代ポケモンをやりまくって151匹(なんならわざマシンの種類まで)完璧に覚えていた僕は、今流行の妖怪ウォッチのジバニャン以外のキャラクターを知らない。この変化に恐怖を覚えています。今までも成長してきた中で経験した、「エンタの神様」に新しく出てくる芸人がどんどん面白くなくなっていくような、そんな小さいものではなくてもっと急激な変化。ああ子供の心を失っていく自分...

いつかクソじじいになる日がきてもその時代の若者と心を通わせれるそんなクソじじいになりたい、がこれからのテーマです。具体的には何もすることはないけど漠然とヨコタ27歳、夏の決心。
【Key/Vo ヨコタシンノスケ】